食物アレルギーといえば、卵、牛乳、小麦が3大アレルゲンとして良く知られていますよね。しかしそれ以外にも注意が必要なのが、「大麦アレルギー」です。特に赤ちゃんの場合は食べ物が原因でアレルギー反応が出るケースが多いので、大麦アレルギーについての基礎知識についてもぜひ覚えておきましょう。

大麦が使用されている食品

まずは大麦が含まれている主な食品についてご紹介します。

  • ビール、焼酎、ウイスキーといったアルコール類
  • 麦茶
  • みそ
  • 麦ごはん
  • しょうゆ
  • 豆乳飲料
  • 大麦を使用したお菓子類

小麦は麺類やパン、クッキーやケーキなどのお菓子類に多く含まれていますが、それに対して大麦は飲料に多く使用されているようです。

しかも大麦に含まれる食物繊維の量は穀物のなかでもトップクラスを誇り、中でも「β-グルカン」という成分の含有量がかなり高くなっています。それによって、大麦に備わっている血糖値の上昇の抑制や免疫力アップ、抗がん作用などの健康効果が注目されるようになり、現在ではさまざまな食品に使用されるようになっています。

大麦アレルギーの原因&症状

今度は、大麦アレルギーになってしまう具体的な原因について探っていきましょう。

小麦の場合は、小麦に含まれる「グリアジン」と「グルテニン」という2種類のたんぱく質が結びついたものを「グルテン」と呼び、このグルテンに反応することでアレルギー症状が引き起こされることが分かっています。

大麦の場合には、「プロラミン」というたんぱく質に過剰反応している可能性があるとされています。

また大麦にも小麦ほどではありませんが異なる種類のグルテンが多少含まれており、「交差反応」が起きるケースも考えられます。交差反応とは、似た構造を持っている物質にもアレルギー症状が出てしまうことで、例えば小麦アレルギーを持っている人は大麦にもアレルギー反応が起きることがあるのです。

それでは大麦アレルギーになったときには、どのような症状が現れるのでしょうか?

食べ物として摂取した場合

先ほど紹介した大麦が入っている食品を口にした場合には、喉の痛みや腫れ、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛といった消化器系の症状が起こりやすいです。それ以外にもじんましんが出たり、最悪の場合にはアナフィラキシーショックが起きたりする可能性もゼロではありません。

粉末状のものを吸い込んだ場合

粉末にした麦や麦花粉を吸い込んでしまうと、くしゃみや鼻水、鼻づまり、ぜんそく、目のかゆみ、目の充血といった花粉症に似た症状が出てきます。スギやヒノキだけでなく、花粉症には麦が原因の場合もあるのです。

大麦に触った場合

大麦畑などでイネを触ったり、大麦を原材料としているものに触ったりした場合には、肌の赤みやかぶれ、かゆみ、湿疹といった皮膚症状が現れます。

大麦を摂取した後に運動した場合

大麦が含まれているものを食べた後に運動をすると、血圧の低下や意識障害、呼吸困難といった命にかかわるアレルギー症状が突然起きることがあります。これを「食物依存性運動誘発アナフィラキシーショック」と言います。運動が引き金となって危険なアレルギー反応が現れてしまうので、事前に大麦アレルギーの有無を検査しておくことが大切です。

赤ちゃんのアレルギー検査

最初は母乳やミルクを飲んでいた赤ちゃんも、あっという間に離乳食が始まります。その頃になると、自分の子供がアレルギーを持っているかどうか心配になるママも多いでしょう。

特別にアレルギー症状が出ていなくても、小児科で赤ちゃんのアレルギー検査を受けることは可能です。費用に関しては、何かアレルギーと思われる症状が出て検査を受ける場合は保険が適応されます。反対に、何も症状が出ていないうちに検査をする場合は実費となりますので約2000~15000円くらいかかります。

そんな赤ちゃんのアレルギー検査には、次のような方法があります。

皮膚検査

赤ちゃんの皮膚を使って調べる方法です。「パッチテスト」と「スクラッチテスト」の2種類があり、比較的赤ちゃんの体に負担がかからない方法です。

「パッチテスト」はアレルゲンをしみ込ませた紙を皮膚に張り、一定の時間を置いてから肌に赤みやかゆみ、発疹などの異常があるかを調べるものです。そういった異常が出ればアレルギーの疑いがあります。

「スクラッチテスト」は、赤ちゃんの腕や背中などに針で軽く傷をつけ、そこにアレルゲンのエキスを垂らして皮膚の様子を調べます。ほとんど痛みはなく、傷痕が残ることもありません。

血液検査

採血をして、血液中に「特異IgE抗体」というたんぱく質がどのくらい含まれているかを調べる検査です。各アレルゲンに対するIgE抗体の数値は異なりますので、それによってアレルギーの可能性がある物質を特定することができます。

赤ちゃんのアレルギー検査は、生後4、5カ月くらいから受けることが可能です。しかしまだ体が小さく未発達なために赤ちゃんに負担を与えてしまうこともあるので、特にアレルギー反応が出ていなければ1歳になるまでは検査をしない方が安全のようですね。

大麦アレルギーについての注意点

小麦と同様に大麦に関しても、赤ちゃんに与える際には十分に気を付ける必要があります。食品表示にも目を光らせて、赤ちゃんが食べるものには主にどのような材料が使われているか把握することも大切です。

また小麦アレルギーであることが判明している場合は交差反応の可能性があるので、大麦だけでなくハト麦やライ麦といったイネ科の穀物はなるべく食べさせないようにしましょう。

もしアレルギー反応が出たらすぐに病院を受診してアレルゲンを特定し、具体的な治療について決めていきます。

卵や小麦、牛乳だけに留まらず、大麦をはじめとしたさまざまな食品にアレルギー反応が出る可能性があるのだということを覚えておきましょう。