生理不順(月経不順)がなかなかよくならないと、落ち込んでしまいますよね。
そこで今日は、古来から伝わる漢方薬を活用して生理不順を改善するために知っておくべきことについてご紹介いたします。
漢方薬ってどんなもの?
健康的な生活をしていても改善しないのに、無茶な生活をしていてもきちんと生理が来る人がいたりと、不公平にすら感じてしまうものです。妊娠に対してもネガティブな考えを持ってしまいがちで、そういったストレスが子宮の健康にも影響してしまいます。
なんとか改善したい生理不順ですが、病院で処方されるホルモン剤やピルの服用には抵抗がある、という方も少なくありません。薬でホルモンを補って子宮の働きをコントロールすることになるので、子宮自身の働きが弱まってしまう可能性もあります。
漢方医学の考え方
漢方薬は、自然の材料を使用して、豊富な組み合わせの中からその人の体質に合った処方をされます。なので「利き方が優しい」というのが特徴。ホルモン剤が子宮の働きを補うとすれば、漢方薬はその人の治癒力を補う、という考え方です。
女性のための漢方薬
生理不順で悩む女性のための漢方として多く処方されるのがこちらです。
当帰芍薬散
冷えやむくみ・貧血気味・月経が遅れやすく、腹痛がある方
加味逍遥散
生理前のイライラ・手足が冷え、顔がのぼせる・ストレスがたまりやすい方
桂枝茯苓丸
冷えやのぼせ・肩こり・頭痛のある方
これらはすべて生理不順や月経痛の改善が主な効能になりますが、このようにその人の体質によって処方が変わるのが漢方薬です。
知っておきたい漢方薬のメリット・デメリット
体に優しいという特徴をもつ漢方薬ですが、実際本当に効くのかどうか、不安な部分もありますよね。試してみる前に、漢方薬のメリットとデメリットを知っておくとイメージしやすいかもしれません。
漢方薬のメリット
自然な方法で改善できる
自分の体がもつ自然治癒力を高めることで、体質改善が期待できること。
生理不順を、直接ホルモンをコントロールすることによってではなく、体質を変えることによって改善できるということです。体にとって自然な方法で改善できることが嬉しいですね。
副作用のリスクが低い
自然界にある植物などを中心に作られますので、副作用のリスクが他の薬に比べて低いことです。ただし、まったく副作用がないわけではなく、大量に服用してしまったり、薬の組み合わせが合わなかったりすると症状が出ることがあるので注意が必要です。
それでも基本的には体質に合ったものを取り入れますので、副作用は出にくい方だといえます。
漢方薬のデメリット
即効性が低い
即効性がとても低いことにあります。漢方薬は毎日飲み続けて、徐々に体質を改善していきますので、その効果は低く、子宮そのものへの働きかけは少ないです。
味にクセがある
クセのある味による飲みにくさが挙げられます。強い苦みを持つものやスパイシーな香りのするものも多いので、苦手な方だと吐き気がしてしまうこともあります。
漢方薬のイメージ、沸きましたでしょうか?体の調子を整えることで、子宮にも良い効果が得られる、というのが漢方のアプローチです。長期的な服用を想定する必要があります。
実際試すとしたらどこで手に入るの?
漢方薬は、漢方薬局・産婦人科・ドラッグストアなどで購入することができます。どこで買うかによって、その効果や値段が変わってきますので、それぞれの特徴をご説明します。
漢方薬局
漢方を専門的に取り扱う漢方薬局は、普通の薬局と違い、しっかりとカウンセリングをしてくれるというメリットがあります。また、そのカウンセリングから症状や体質に合った漢方をブレンドして処方してもらえるので、効果が最も出やすいといえます。体質に合わせていることで、副作用が出る可能性が低いのも特徴です。
ただし、保険が適用されないのと、カウンセリングや調合に別途手数料がかかったりすることから、値段は割高になります。そのかわり保険では取り扱いのない生薬や漢方薬もあるので、本当に自分に合ったものを納得して取り入れたい、という方におすすめです。
漢方の取り扱いがある産婦人科
信頼できる医師の判断で、自分に合った処方をしてくれるので安心です。保険が適用になるので価格も安く、長く続けるには一番負担が少ないというメリットもあります。
デメリットを挙げるとすれば、漢方薬局と比べて効果が劣るという点です。保険適用内なので成分が限られていますし、産婦人科で処方される漢方薬はすでにブレンドしてあるものなので、効果はゆるやかなものになります。
ドラッグストア
ドラッグストアやインターネットなどの通販でも手軽に購入することができます。病院で処方されるものとまったく同じものなので、病院での待ち時間を削りたいという方には良いかもしれません。
ただし自己判断での購入になるため、飲む量や回数は少なめに規定されています。なので、効果がかなり下がってしまうというデメリットがあります。
選び方が難しく、合わない場合副作用が出る可能性も高くなります。保険の適用もないため値段も割高です。
購入の方法でもそれぞれ違ったメリット、デメリットがあります。特に漢方薬は長く続けることが必須ですから、料金も大きなポイントになります。漢方薬を試してみたいという方は、ご自身に合った購入方法を検討してみてください。
また産婦人科や漢方薬局での購入をお考えの場合は、基礎体温表をつけることをおすすめします。持参することで、診察やカウンセリングの参考になります。
体を健康にすることで生理不順を改善
漢方薬は、生理不順を直接治すというわけではありません。冷えやストレスなど、生理不順の原因になる体の不調をゆっくりと改善して、生理不順に良い効果をもたらすという方法です。
2~3ヶ月続けることが基本とされる漢方薬。その効き目はとても優しく、飲みはじめの頃は効果をほとんど感じないかもしれません。飲み続けることで、少しでも「体調がいいな」と感じたら、漢方薬が効き始めている証拠です。
あなたに合った漢方薬と出会い、あなた自身のもつ健康の力を引き出せますように。