不妊治療はお金がかかるもの。高度治療を受けている人は一回につき数十万円出費することもあり家計への負担も大きいですよね。

今回はそんな方の大きな味方、「特定不妊治療助成金」についてまとめてみました。制度を知らずに治療をしている方も、今ならまだ間に合うかもしれませんよ!

特定不妊治療助成金ってどんなもの?

特定不妊治療助成金は各自治体で受けられる不妊治療の支援事業のことです。厚生労働省は特定の高度不妊治療に対して1回15万円、通算5年給付する制度の概要を打ち出しています。この助成制度は各都道府県のどこでも受けることができ、方針は一律です。治療を終了したら基本的には年度内に申請をする必要があります。

これ以外にも区市町村独自の不妊治療助成制度を設けている場合もあります。これは一律の制度ではなく地自体独自に行っているものです。特定不妊治療助成金の上限額を超えた分の一部を補助する地域が多いようです。

特定の不妊治療ってなに?

不妊治療は一般的な初期の治療であれば保険診療の対象となり、3割負担で受けることができます。この対象となるのはタイミング療法や排卵誘発剤を使った治療。

タイミング療法は排卵の時期を予測し、その時に性行為をもつことで妊娠の確立をあげる治療法で、排卵誘発剤による治療は、排卵前(卵胞期)に卵胞刺激ホルモンを注射し卵胞を育ててから、排卵刺激ホルモンを注射し排卵させる治療法です。これらは高くても数千円。

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ただこれで効果が無いと人工授精などにステップアップすることになります。ここからは保険はきかずすべて自己負担。

人工授精は、排卵のタイミングに合わせて精製した精液を直接子宮内に注入する方法で、これは1回につき1~3万円位かかります。人工授精でも効果が見られなかったり精子側に障害がある場合は体外受精を行います。これは体の外で行われる受精のことを指し、この体外受精の中でも顕微鏡を使い卵子1個に対し、精子1個を注入していく方法を顕微授精と呼びます。これらは受精卵を育て胚になった状態で子宮に移植しますが、状態の良い胚は凍結保存も可能です。

体外受精は20万~60万円程かかります。この体外受精、顕微授精、胚移植は助成金の対象となる「特定の不妊治療」として認められます。

助成金っていくらもらえるの?

高度不妊治療を続けると、100万、200万と高額の出費になります。1度で結果が出ればよいのですが、回数を重ねたり治療期間が長くなればそれだけ負担も大きくなります。

そんな時助成金は大きな味方です。国が定めた基準を元に各都道府県(市が行っている場合も有り)が制定しているため、自分が住んでいる地域の制度をよく確認しておきましょう。ここでご紹介するのはあくまでも基本の金額になります。体外受精、顕微授精は1回につき15万円、以前凍結した胚を使っての胚移植、採卵したが卵が得られなかった場合は1回につき7,5万円で1年度あたり2回まで、通算5年支給されます。

ちなみに助成金支給の条件として所得制限額が決められています。夫婦合わせた所得のベースが730万円未満がその対象となります。

43歳以上は対象外?!

特定不妊治療助成金をもらえる年齢について、今までは特に制限はありませんでした。しかし平成28年より妻の年齢が42歳までと定められました。つまり不妊治療をする女性の年齢が、43歳以上で開始した場合は対象外となります。原則として助成を受けられる回数は、初めて助成を受けた時、治療開始当時の妻の年齢が39歳以下の場合は通算6回まで、40~42歳の場合は通算3回までと定められました。

この年齢制限については厚生労働省が方針を示した3年前、ニュースでもさまざまな意見があがりました。晩婚化や初産年齢が上がっている昨今、不妊治療を受ける3割以上は40歳以上となっている現状。しかし43歳以上になると、流産率は半数を超えてしまうというデータもあります。不妊治療を受ける人数が増え続けている中で、少しでも早期治療に取り組んでほしいという国の考えがあるのです。

不妊治療を開始してから、助成金を受け取れる高度不妊治療までステップアップするまでに、数年かかる人もいます。子どもを授かり無事に出産できる確率を上げるため、また助成金をしっかりと受け取るためにも、出来るだけ治療は早めに始めるのが良いでしょう。

医療費控除も受けられる!

不妊治療は保険対象内の治療でも対象外の治療であっても、医療費控除が受けられます。医療費控除とは配偶者や家族のために医療費を支払った場合、一定額の所得控除を受けることができる制度です。家族含めた額を申請するため、夫婦で治療している場合は合わせて計算します。

この医療費控除は5年間さかのぼって申請できるため、もし忘れていた場合でも間に合うかもしれません。医療費控除を受けるには確定申告をする必要があります。この医療費控除の金額は所得などによって細かく変わるため、詳細は市役所などで確認するようにしましょう。

ちなみに医療費控除も特定不妊治療助成金にも医療費の領収書は必要です。必ず保管をし無くさないようにしましょう。

少し難しい話になりましたが、特定不妊治療助成金について理解度は深められましたか?不妊治療はお金がかかるものですが、これらの制度を利用し賢くやりくりできるように頑張りましょう!