「化学流産」は流産の種類のひとつです。「科学的流産」や「ケミカルアボーション」と呼ばれることもあります。ママさんたちの間では、「ケミカル」という略称で言うこともあるようです。

この化学流産の診断が下されるのは、妊娠検査薬で陽性反応が出たにも関わらずその後生理がやってきた場合や、心拍を確認できない場合など。化学流産は、昔であれば気がつかなかった妊娠・流産である…とも言われています。

化学流産は妊娠成立前に起こるものなので、厳密には流産ではありません。医学的にも生理の一部として捉えられ「流産」とは扱いません。化学流産は胎児の染色体異常が原因だと言われています。残念ながら受精卵に生きる力がなく、子宮内にとどまることができなかったため起こるものです。
化学流産だという診断を受けても気落ちせず、次の妊娠に備えるようにしましょう。

化学流産とは

受精卵が着床を続けることができずに排出されてしまうことを「化学流産」と言います。

妊娠検査薬で陽性が出たにも関わらず、超音波で胎のうを確認することができないとき、まずこの「化学流産」が疑われるのです。

近年、化学流産と診断されるケースは昔より多くなってきていると言われます。化学流産が実際に発生した数自体は、今も昔もそう変わらないでしょう。

昔は少しの生理の遅れはそれほど気に留められませんでした。「最近天気が不安定だったから」「疲れが溜まっていたから」という考えで片付けられていたものです。

生理が2~3ヶ月程度遅れてやっと産婦人科に行く…というケースも珍しくなかったのです。

でも近年は妊娠検査薬などの精度が上がったために、妊娠反応をすぐに検査して知ることができるようになりました。可視化される数が増えているのです。

普段の生理と化学流産のときの生理の違い

化学流産のときの生理は、普段の生理よりも遅れてやってきます。いつも周期が安定している人は、生理開始日をチェックしておくことで化学流産に気づくかもしれませんね。個人差はありますが、経血の量もいつもより多く感じるかもしれません。

またレバー状の塊が出て驚くことも多いようです。

ナプキンを変えるタイミングが早かったり、いつもより大きいナプキンでないと安心できない場合、化学流産が起こっていたのかもしれません。化学流産自体に痛みはないと言われていますが、「非常につらくて重い生理痛」として現れることもあるようです。

また、頭痛や吐き気に悩まされるケースも多いようです。

化学流産を乗り越えるには

化学流産は母体側に原因があって発生するものではありません。そのため防止方法はありません。

化学流産自体は誰にでもいつでも起こりうるものなので、受け取る側の心理的負担を減らすことが大切になっていきます。妊娠を熱望していると、定期的に妊娠検査薬を使いたくなるもの。でも、妊娠検査薬を生理予定日当日や生理予定日前に使用するのは避けましょう。

また化学流産と診断されたときのメンタル維持も大切。極端に落ち込みすぎないようにしましょう。気に病むあまりに体調を崩す人も多くみられるのですが、ポジティブに考えることで乗り越えましょう。

化学流産は「精子と卵子が受精できた」証でもあります。

妊娠へと近づけた証拠なのですから、妊娠への第一歩を踏み出せたことを前向きに捉えるよう心がけましょう。

次の機会につなげるため、これを機に生活習慣を見直すのも手です。飲酒や喫煙、夜更かしなど体に悪いことを遠ざけ、定期的に運動をすることで体力づくりにいそしみましょう。夫婦間で話し合ったり、信頼できる人に意見を聞くなどして、この出来事を乗り越えていきましょう。

まとめ

化学流産は医学的には流産ではありません。むしろ、妊娠への確かな一歩を踏み出したとも言えます。

正しい知識を持つことで、妊娠への道はぐっと近くなります。気持ちを切り替えて次に来る赤ちゃんを待ちましょう。また夫をはじめとした周囲の人たちは、本人を責めないことが大切です。「化学流産」について正しい知識を持って互いに励ましあい乗り越えていきましょう。