妊娠を望んでいる人にとって、体温をはかって基礎体温の記録をつけ、自分の体のリズムを知るのはとても大切なことのひとつです。

それはなぜかというと、基礎体温の変化で排卵のタイミングをある程度把握できるからです。妊活をするためには、自分がいつ排卵するか、おおよその日程を知っているほうが有利なのは明らかですよね。

そこで今回は、排卵日やその周辺の基礎体温の変化について、また排卵期・黄体期と基礎体温が変化する関係についてご説明します。

基礎体温の計り方

基礎体温は、いわゆる平熱とは少し異なります

「基礎体温」ということばが指すのは、人間の体が生命活動を続ける上で、必要最低限のエネルギーだけを使っている状態のときの体温です。体が一番安静にしていて、一番エネルギーを消費しない状態といえばもちろんねむっている間です。つまり、睡眠中の体温のことを「基礎体温」と呼ぶのです。

もちろんねむっている最中に自分で体温ははかれないので、朝起きてすぐ、寝起きの瞬間に体温計で体温をはかります。

細かい部分まで変化を記録する必要があるので、基礎体温の計測用に使うのは普段使用する体温計よりも、さらに細かい数値まではかれるものです。小数点2ケタまではかれる女性用の基礎体温計という、専用の体温計で計測します。

体を少し動かすだけでも体温はすぐに上昇してしまうので、基礎体温の計測は本当にねむりから覚めた直後、体をほとんど動かさずに行う必要があります。体温計をまくらもとに置いておき、意識がはっきりしたらすぐさま体温をはかるようにしましょう。

また、基礎体温は毎日一定の時刻に計測することが望ましいとされています。基礎体温をつける習慣を持つことで、規則正しい生活をするきっかけにもなることでしょう。

生理周期に合わせて変化する基礎体温

基礎体温は日々刻々と変化していきます。その変化は、生理周期に合わせたものです。

基本的に、基礎体温の周期は「低温期」「高温期」のふたつに分かれています。

低温期の体温と高温期の体温との差はおよそ0.3度から0.5度ほどの幅が好ましいとされていて、一般的には低温期が36.7度以下、高温期はそれよりもさらに高い体温のとき、と考えられています。もちろん個人差はありますが、体温は高いほうが妊娠しやすい上健康も保ちやすいので、あまりに平熱が低い人は体の冷えを解消するよう対策を講じたほうが良いかも知れません。

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体温を上げたり下げたりして低温期・高温期をつくりだしているのは、「エストロゲン」と呼ばれる卵胞ホルモンと「プロゲステロン」と呼ばれる黄体ホルモン、ふたつの女性ホルモンが交互に作用しているからです。

排卵日のタイミング

生理が終わって卵胞期に入ると、次の排卵・妊娠に備えて子宮内膜を厚くするため、エストロゲンの分泌量が増えます。エストロゲンには、子宮内膜を厚くすると同時に体を冷やすはたらきもあるため、基礎体温が低温期になるのです。

そしてもうひとつのプロゲステロンという黄体ホルモンがはたらくのは、排卵直後です。排卵したあとにも子宮内膜の厚みを維持するために分泌されるプロゲステロンには、体温を上げる作用もあるのです。このホルモンが分泌された結果、基礎体温が高温期に入るのです。

つまり、ここで妊娠していれば生理もこずエストロゲンの分泌量も増えないため、基礎体温は高温を維持し続けます。そのため、基礎体温が高温の状態が続くかどうかで妊娠している可能性が高いかどうかをチェックすることもできるのです。

排卵日の基礎体温の変化

基礎体温が排卵日にどう変化するかを把握しておけば、自分の排卵日はいつか、妊娠しやすいのはどの時期かを調べることができます。

排卵が起こった当日の基礎体温は、基本的には一カ月ほどの生理周期のなかで一番体温が下がる「最低体温日」だといわれています。この日には低温期のなかでも特に、がくんと一気に体温が下がることが多いのです。

とはいえ、この基礎体温と排卵日の関係についても人それぞれ、体によって個人差があります

生理周期のうち最低の体温を記録した日当日ではなく、その次の日、もしくは数日後に排卵が起こる可能性もあります。ですから、基礎体温をつけることで把握できる排卵日はあくまでひとつの目安であり、「その周辺の日に排卵が起こる可能性が高い」ということにすぎないと考えるようにしましょう。

ただ、最低体温日を含む数日以内に排卵が起こるのはほぼ確実といえます。毎月基礎体温を記録していれば、自分の体温が一番下がるのはおおよそどの時期かを把握することができます。その周辺時期が妊娠しやすいことをおぼえておけば、妊活をスムーズに進める助けになることでしょう。