読む力は学習の第一歩。本が好きな子に育てたいと誰もが思うでしょう。ママが子供の頃からあった絵本は、それだけ多くの子供たちに受け入れられてきた傑作だといえます。それらの中から0歳・1歳・2歳・3歳・4歳毎におすすめ絵本を年齢別にいくつかあげてみますので、参考にしてみて下さいね。

そんな本好きの子供に育てる第一歩、0歳児から目に触れる絵本は、子供にとって身の周り以外の世界を知る最初のチャンスだといえるかもしれません。言語能力、理解力、想像力、そして情操教育に役立つ絵本はどうやって選べば良いのでしょうか。

書店でもインターネットでも数えきれないほどたくさんの絵本があります。現在、日本で出版されている児童書は約30000冊、その中で絵本だけでも7500冊あるといわれています。毎年2000冊以上の絵本が新刊として出版されるのですが、そのほとんどは子供たちに受け入れられないで初版だけで終わりますからね。

『0歳~』のおすすめ絵本

生後半年ぐらいから絵本を楽しむことができます。もちろん、この時期の絵本は文章ではなく絵を楽しむのがメイン。子供の美的感覚を育てるような美しい絵の本を選びましょう。

そして抱っこや添い寝をしながらの読み聞かせは、子供にお母さんお父さんの声や体のぬくもりを感じさせ、安心を与えます。大切なのは親子のコミュニケーション、親の声に耳を傾ける姿勢を養うこと、そして色や形を味わうことです。

せっかく買った絵本をハムハムと口に入れて食べてグチャグチャにしたり、破いたりするのも、小さい子どもの好奇心の赴くままに見守ってくださいね。

「がたんごとんがたんごとん」著者:安西水丸 出版社:福音館書店

がたんごとんがたんごとん

これぐらいの年齢の男の子は、汽車や電車などの乗り物が大好きです。がたんごとんとリズミカルな音と共に汽車が進むたび、ほ乳瓶、コップ、スプーン、りんご、バナナというように幼児にお馴染みのものが「のせてくださーい」と現れます。そして最後には、汽車は読んでもらっている幼児のところへやってくるのです。お友達の息子さんは、膝の上に載せ、がたんごとん、がたんごとんという言葉に合わせて体を揺らすと大喜びでした。

この他にも車などの絵本がたくさんあります。

「いないいないばあ」著者:松谷みよ子 出版社:童心社

1967年に発刊されて以来50年もの長い間、数多くの赤ちゃんを喜ばせているこの絵本は傑作と言ってよいでしょう。登場する動物たちが、幼児の大好きないないいないばあをしてくれます。著者の松谷みよ子さんの絵本は他にも「いたいいたいはとんでいけ」「おふろでちゃぷちゃぷ」など、私たち自身の幼い頃の母との触れ合いを思い出させます。

「ねないこだれだ」著者:せなけいこ 出版社:福音館書店

ねないこだれだ

黒い表紙に大きな目がキラリと光るお化けの絵。怖がるかと思いきや、この本が好きな幼児が本当に多いのです。何故か何回も何回も「読んで!」とねだります。ちょっぴり怖いもの見たさは人間の本能なのか、それともお母さんやお父さんにぴったりくっついて読んでもらうことに心地よい安心を感じるからなのか。

いつまでも起きていると「ねないこだれだ?」「こんなじかんにおきてるのはだれだ」「よなかにあそぶこはおばけにおなり」「おばけのせかいへとんでいけ」。読んだ後はきっときゅっと目をつむって急いで寝ようとすることでしょう。

著者のせなけいこさんの作品は他にも「いやだいやだ」など、ちょっと聞き分けのない子供にぴったりのお話がたくさん。遊園地に必ず一つか二つ怖いアトラクションがあるように、ピリッとスパイスの効いた絵本も一冊あって良いかもしれません。

「だるまさんシリーズ」著者:かがくいひろし 出版社:ブロンズ新社

懐かしい『だるまさんが転んだ』がカワイイ絵本になっています。『が・の・と』の3シリーズを子供を膝にのせながら、読みながら揺らしたり、おしり同士を合わせたりするなど、絵の真似をしながら読むと子供と一緒に楽しめます。

パパなら「うー」「ぱー」の所で、頭の上に持ち上げてあげてみてくださいね。

『1歳~2歳』のおすすめ絵本

1歳を過ぎると、簡単なストーリーであれば理解できるようになってきます。それまでの絵本体験で、相手の声に耳を傾ける習慣がついている子供は、1~2歳の頃から読書を楽しむようになります。

好きなキャラクターや物もはっきりしてきます。同時に嫌がることや物も明確になります。子供の食べ物の好き嫌い、日常生活のいやいや病に悩まされるお母さんやお父さんの味方になりそうな絵本が多いのも、この時期の絵本の特徴かもしれません。

同じ絵本の話を何度も何度も聞きたがるのも、この時期ですね。パパママは修行だと思って忍耐強く、リクエストに答えて繰り返し読んであげて下さい。

それから、順序良くストーリーを聞いてくれないとしても悩まないで下さいね。あくまでも『子供が絵本を楽しむ』ってことが重要ですよ。

「うさこちゃんシリーズ」著者:ディック・ブルーナ 出版社:福音館書店

したことがあるのではないでしょうか。子供が初めて目にする絵本をコンセプトにこれまでに100冊近い絵本が発表されています。

お誕生日や公園など、子供たちの日常生活をうさこちゃんとその仲間たちが見せてくれます。

「こぐまちゃんシリーズ」著者:わかやまけん 出版社:こぐま社

はっきりとした形と明快な色彩で幼児の生活を描いた「こぐまちゃんえほん(全12冊・別冊3冊)」は、ブルーナの「うさこちゃんシリーズ」同様、絵本に初めて出会う幼児に人気があります。ホットケーキを作ったり水遊びをしたり、子供の喜ぶ毎日がたくさん。初めての子育てで周りに育児の先輩がいず子供との接し方に悩むお母さんお父さんにとっても、素敵な教科書になります。

子供の頃、絵本や童話の中に出てくる食べ物や行動に憧れませんでしたか?もう一度あの頃に戻って、子供と一緒に楽しんでみてください。

「きゅっきゅっきゅっ」著者:林明子 出版社:福音館書店

きゅっきゅっきゅっ

「きゅっきゅっきゅっ」リズミカルな言葉に合わせて、こぼしたものをふいてあげます。ところが最後に「あれだれかさんがおくちのまわりにこぼしてる」。キレイキレイ習慣が自然に身につくでしょう。著者の林明子さんの絵本には他にも、「はじめてのおつかい」「おでかけのまえに」「くつくつあるけのほん」など、楽しく幼児が学べる本がたくさんあります。

「たべたのだあれ」著者:五味太郎 出版社:文化出版局

たべたのだあれ

「さくらんぼたべたのだあれ?」ページをめくるごとに、動物たちの数が増え、探すのが難しくなってきます。子供の大好きなあてっこが楽しめます。まさに楽しい脳トレ。

著者の五味太郎さんの絵本は他にも「かくしたのだあれ」「みんなうんち」「ゆびんくん」などがあり、その独特の世界で子供を魅了します。

「もしもしおでんわ」著者:松谷みよ子 出版社:童心社

いわさきちひろさんの優しい挿絵と共に、読み聞かせにぴったりの松谷みよ子さんの絵本のうちの一冊です。「いいおかお」「いたいいたいはとんでいけ」「にんじんさんがあかいわけ」など、イヤイヤ期の幼児に悩まされているお母さんお父さんも、そして幼児も一緒に温かな気持ちになれるでしょう。

「おべんとう」著者:小西英子 出版社:福音館書店

美味しそうなお弁当。中味は皆が大好きなものばかり。お弁当を作る楽しさ、お弁当の楽しさを描いた傑作です。出版年に品切れになるほどの人気で、当時のお母さんたちは子供に頼まれてこの絵本と同じお弁当を作ったそうです。

現在はインターネットやスマホ、ブログなどが普及しキャラ弁が流行したりしましたが、一緒に絵本を読みながらお弁当を作るのも素朴な親子の触れ合いではないでしょうか。

この年齢は食べることに飽きが出だしたり、偏食も始まります。また、幼稚園や保育園の入園を前に、お弁当の心配もあるでしょう。この絵本を読みながらお弁当を楽しみにできるとよいですね。

3歳~4歳のおすすめ絵本

保育園や幼稚園で集団生活をしたり、TVやDVDを観たり、この年齢になると子供の世界は急激に刺激的なものになります。正直、TV、DVD、スマホ、PC、ゲームなどには中毒性があり、これらに過度に接することで後々、身の回りのことや勉強などがおろそかになる傾向が見られます。

デジタルな媒体やお稽古事から知識を得るのも悪くはないのですが、子供の安定した情緒と思考力を養うために、お母さんお父さんとの対話である読み聞かせは継続したいものです。

急に忙しくなる生活の中で、ついTVやDVDに「子守」をさせてはいませんか?

毎晩寝る前に1冊という風に習慣づけておけば、落ち着いた状態で決まった時間に1日を終え就寝させることができます。

「おおきなかぶ」著者:トルストイ 出版社:福音館書店

元はロシアの昔話だったものをトルストイが再話にしました。繰り返しの面白さといい、佐藤忠良さんの力強い絵といい、小さな子供が楽しめる作品です。小学校の教科書にも度々出てくる名作中の名作です。

「ぐりとぐらシリーズ」著者:中川李枝子 出版社:福音館書店

1963年に発刊されて早50年。日本だけでなく世界で愛されている名作です。リズム感ある言葉で物語は進行します。主人公は野ねずみのぐりとぐら。他の動物たちも一緒に、仲良く、楽しい食や遊びをテーマにしていて、子供の温かい心を育ててくれます。

「はらぺこあおむし」著者エリック・カール出版社偕成社

あおむしがたまごから生まれ、月曜から日曜、たくさん食べてはらぺこのおなかを満たします。そしてさなぎをつくり蝶になるまでの課程が、特色ある形と鮮やかな色彩で描かれています。こちらの絵本は愛子様もご愛読だとか。

著者のエリック・カールはシュツットガルト造形美術大学卒業。彼の絵本にはほかにも「たんじょうびのふしぎなてがみ」「パパ、お月さまとって!」など素晴らしい作品があります。

「めがねうさぎ」著者:せなけいこ 出版社:ポプラ社

0歳児にお勧めの本としてあげたせなけいこさんの「ねないこだれだ」。あの表紙のおばけにそっくりなおばけが登場するこちらの絵本は、めがねを落としたうさことおばけのやりとりがとても愉快な作品です。

「ことばのこばこ」著者:和田誠 出版社:瑞雲舎

ひらがなを理解でき始めの頃に読んであげると、子供が楽しみながら日本語の勉強をできる絵本です。大人でも難しく全部は理解するのは難しいですが、言葉遊びを通じて日本語の素晴らしさ、遊び心を伝えられる、おすすめの絵本です。

まとめ

以前に読んであげた絵本と関連するもの、同シリーズのものなどは、まだストーリーより絵を重視する子供にとってもすんなりと感情移入できるようです。お気に入りの本を何度も繰り返し読むのも素晴らしいことですが、驚異的な吸収力を持つ幼児時代にできるだけたくさんの本に触れさせてあげる方が、本人の可能性を伸ばす意味でも良いでしょう。

なお、0歳・1歳・2歳・3歳・4歳と分類して紹介いたしましたが、本の対象年齢はあくまで目安です。子供の成長度や得意不得意は驚くほど個人差があり、小学校へ入学するまでの年齢で児童書ならほぼ何でも読めてしまう子供もいれば、文章よりも絵に興味を示し絵本を手放さない子もいます。

読み聞かせ、そして読書の習慣がついたら、子供の好きな本を選ばせてあげましょう。

『0歳児』の本を選ぶ際のポイント

0歳児にお勧めする絵本の特色は以下のようになります。

  • 言葉が繰り返されたり(「がたんごとんがたんごとん」など)、赤ちゃんへの声かけの言葉が取り入れられ(「いないいないばあ」「いたいいたいはとんでいけ」など)、リズミカルにストーリーが進むもの。
  • 身近な挨拶や日常生活に繋がるもの。(「おはよう」「いただきます」や「おふろ」「おさんぽ」など)
  • 子供の好きなもの(乗り物、動物、お姫様など)が描かれているもの。
  • カラフルな色合い。
  • 文章は少なく絵と読み聞かせの声に集中できるもの。
  • 擬音語、擬態語が取り入れられているもの。

『1歳~2歳児』の本を選ぶ際のポイント

1歳~2歳児にお勧めする絵本の特色には以下のようになります。

  • 擬音語、擬態語が取り入れられたり、リズミカルにストーリーが進み、飽きがこないもの。
  • 身近な挨拶や日常生活に繋がり、子供が共感できるもの。
  • 子供の好きなもの(乗り物、お姫様、キャラクターなど)が描かれているもの。
  • 美しいイラスト。目が入ります。

『3歳~4歳』の本を選ぶ際のポイント

3歳~4歳にお勧めする絵本の特色には以下のようになります。

  • 子供の安定した情緒と思考力を養える本を選ぶ。
  • 子供とパパママも飽きない長さのもの。

様々な価値観に触れさせるために、親の好みで選ぶのではなく、ランダムに送られてくる定期購入をするのも良いかもしれませんね。

追記

「ももたろう」「かさじぞう」「つるにょうぼう」「ひこいちばなし」「やまんばのにしき」「うらしまたろう」「おむすびころりん」「三ねんねたろう」などの日本の昔話については、1975年~1994年、TBS系列で放送されたTVアニメ「まんが日本昔ばなし」のデータベースが参考になります。

http://nihon.syoukoukai.com/

またグリム童話やアンデルセン童話にも一度は触れて欲しいもの。「ブレーメンのおんがくたい」「ねむりひめ」「おおかみと七ひきのこやぎ」などたくさんの作品の中には、ディズニーなどでアニメ化されているものもあり、子供も自然に馴染めるものが多くあります。

子供が読書好きの片りんを見せたら、いずみ書房の「せかい童話図書館」やのら書店の「日本のむかしばなし」「世界のむかしばなし」、ひかりのくに出版「きょうのおはなしなあに」など、たくさんのお話が集められている本でできるだけ数多くの物語に触れさせてあげて欲しいと思います。

最後に他に私の胸に残る、是非子供たちに読んで欲しい本を挙げてみますね。

「いやいやえん」
「ふたりのロッテ」
「エルマーのぼうけん」
「しろいうさぎとくろいうさぎ」
「てぶくろをかいに」
「ノンタンシリーズ」
「100万回生きたねこ」
「くまのパディントンシリーズ」

他にもたくさんありますが、本好きの子供にとって幼い頃に読んで気に入った本の世界は現実よりも親しく、いつまでも忘れないものです。