乳幼児がよくかかる「手足口病」。プール熱、ヘルパンギーナと共に「三大夏風邪」として知られています。風邪の一種だからと軽視するのはとても危険!時には手足口病が原因で命を落とすこともあるのです。

手足口病はどんな病気?

手足口病はウイルス性の感性症で、その名のとおり手の平や足の裏、口の中などに2ミリから3ミリほどの小さな湿疹や水泡があらわれる病気です。感染してから発症するまでの潜伏期間は3日~6日。手足口病患者の約3割は37度~38度くらいの発熱を伴います。

手足口病を引き起こすウイルスは多種多様で、ウイルスによって症状が異なります。有名なウイルスとして、コクサッキーウイルスA16(CA16)やエンテロウイルス(EV71)があり、主な症状は前述のとおりです。手足口病は数年に一度流行する年があり、その多くは別のウイルスが原因です。最近だと2011年と2013年、コクサッキーウイルスA6(CA6)が原因で大流行。この特徴として多くの患者に発症初期の段階で39度程の高熱があり、湿疹ができる部位は手足口だけではなく体全体に現れるのが特徴でした。

通常症状は2日~4日で治まってきますが、時折急性脳炎を併発し重症化することがあります。髄膜炎や小尿失調症などの中枢神経症や、心筋炎や神経原生肺水腫、休止弛緩性麻痺といった症状がでることも。手足口病がきっかけで、20年ほど前台湾では78人の子どもが死亡しており、決して軽視することはできません。急に高熱になったり、嘔吐やけいれん、意識がもうろうとしたら、すぐに病院に行きましょう。

手足口病がかかる年齢で多いのは5歳以下の小さな子どもですが、まれに大人が発症することもあります。また原因となるウイルスが多いことで、再度発症することも。治りにくい新たなウイルスが現れる可能性も十分に考えられますので注意しておきましょう。

手足口病になってしまったら…?」

手足口病は多くの場合症状は軽いため、専用の特効薬などはありません。病院での治療は熱を下げたりのどの痛みを抑えたりといった対処療法がメイン。後は症状が治まるのを待つだけです。

特に気を付けたいことは脱水症状です。口の中の水泡が破れると口内炎になり、痛みのため水分や食事を嫌がる子どもがいます。赤ちゃんの場合おっぱいを拒否することも。充分に水分を取り、食事はのど越しのよいものにすると良いでしょう。ビタミンがあるからと柑橘系のものを与えると傷に染みますので避けるのがベターです。おしっこの量が減ったら脱水症状の疑いがあります。特に夏は脱水になりやすいため、水分が取れていない状況が続いたら病院へ行きましょう。また病状の急変が無いかどうか、注意深く見守ってあげることが大切です。

手足口病は感染力が強い!」

手足口病は感染力が強い病気です。飛沫感染(くしゃみなど)、接触感染(食器やタオルの共有など)、糞口感染(おむつ交換など)によってうつります。感染から発症までの数日間の潜伏期間中も感染するため、気付かないうちに感染をし、そして気付かないうちに広がってしまうのです。

特に集団生活では注意が必要で、保育県や幼稚園、小学校でウイルスをもらってしまうケースがほとんど。難しいのは、麻疹や水ぼうそう、インフルエンザなどと違い、手足口病が感染していることが分かっても、学校保健安全法で「出席停止」の病気と定められていないことです。発症の期間が短く、多くの患者は比較的軽く済むからでしょう。しかし、登園や登校の目安は、医師の診断に従うようにしましょう。

感染を広げない&きちんと予防を

感染対策としてしっかりしておきたいのは「手洗い」!!基本中の基本ですが、接触感染する手足口病は時にはこれで防ぐことも出来ます。まめに指の間、手首まで石鹸を使い丁寧に洗い、タオルは必ず清潔なものを使いましょう。手足口病の子どもが家族にいる場合は、決してタオルを家族と一緒に使ってはいけません。

それから「マスク」。手足口病は風邪のような症状が出ることがありますので、くしゃみや咳が出る時は必ずマスクを着用します。手足口病を他人にうつさないためと、感染を防ぐのにも効果があります。のどの乾燥はウイルスの増加にもつながりますので、保湿効果のあるマスクは特に効果的です。またマスクは毎日新しいものを使うこと。特に手足口病をはじめとした夏風邪の細菌は不潔で高温多湿な環境を好むため、マスクは絶好の住みかとなってしまうのです。のどの乾燥を防ぐために「うがい」もいいですね。雑菌を流すとともに、適度な潤いで、菌の繁殖を抑える事ができます。

小さな子どもで「オムツ」を使用している場合は、要注意です。手足口病は症状が治まっても、便からはウイルスが2~4週間ほど排出されます。オムツの処理をする際は封をしっかりとすること、オムツがえ後は必ず手洗いをすること、その二点を徹底しましょう。

最後に

手足口病になると、たとえ数日間であっても辛い様子を見せる子どもを見るのは親として辛いものです。手足口病だけでなく、子どもだからこそかかりやすい感染症や病気はたくさんあります。日頃から生活リズムを整え、栄養をたっぷり取り、体力をつけるよう心がけることで、病気に対する抵抗力が付きます。「強い体を作ろうね」「バイキンとしっかりバイバイしようね」と子どもに教えてあげることはとても大切ですよ!