子供を保育園に通わせているママに悩みを聞くと、意外にも「お食事エプロンに生える黒カビ」と答える割合が多いのだそうです。
「それって洗濯すれば済む話でしょ?」と思った方、いえいえ残念ながら一度生えてしまった黒カビは完全に落とし切ることはできないのです。
だからと言って、捨てるのはもったいないからと、黒いポツポツの付いたエプロンを保育園に毎日持たすわけにもいかないのが親心と言うものです。
では一体どうしたら、子供のお食事エプロンを綺麗に清潔に保ったまま長く使用することができるのでしょうか。
そこで、今日はお食事エプロンに黒カビを生えさせないための防止策と、生えてしまった場合の対処法をご紹介したいと思います。
黒カビができる原因
温度
基本的にカビの発生しやすい温度は20度から30度だと言われていますが、それ以外の温度でも繁殖はしていきます。
カビの生えるペースは多少落ちるものの、そこにカビの栄養分があれば確実に生えていきます。
保育園などの施設では年間を通して20度から28度前後に保たれていることから、カビの生えやすい環境であることは間違いないようです。
ちなみに、常に5度前後の冷蔵庫であっても、食材がたくさん詰まった庫内やドアを何度も開け閉めするような環境においては、カビが発生するので注意が必要です。1回でも庫内にカビが発生した場合は再発する可能性も高いため、もしカビを見つけたら周辺だけでなく庫内全体も除菌することをおすすめします。
湿度
湿度が60%を超えたあたりから、カビの繁殖にも勢いが出るのだとか。
特に、園児の使うお食事エプロンは、ヨダレやおかずの汁でぬれたままバッグに収められるため、エプロン周辺の湿度が高くなりがちです。
また、夏場のジメジメや冬場でもウィルス予防に加湿器を置いたり、石油ファンヒーターを使った暖房器具があると、湿気は高くなるので部屋干しには注意が必要です。
お風呂はお湯を張ったまま放置しない、洗濯機のふたは常時開けておくなど、日頃から湿気対策にも取り組んでいきましょう。
栄養分
そもそも、カビとは生き物であることから餌となる栄養分が必要となるのですが、カビの大好物が食べ残しやヨダレ、洗剤カスだと言われています。
ですので、園児の付けるお食事エプロンは、どれもが揃った格好の餌食となっているのです。
なぜ黒カビは完全に除去できないのか
黒いポツポツとした斑点の黒カビは、見た目からしても非常に目立ちますよね。
これは、黒カビが繊維や色素成分を分解して養分にしながら、繊維の中に根っこを這わせている状態でできるポツポツであり、その色素は大変強力だと言われています。
例え洗濯の際に、塩素系の漂白剤を用いてカビの胞子や菌糸を除去できたとしても、カビの根っこが残っているため、黒い斑点を完全に取り去ることはできないのです。
ましてや生地が色柄物だった場合、カビが根を生やした時点で生地自体の色が失われていることもあるため、多少斑点が取れたとしてもその部分の生地の色には戻らない可能性があるのです。
お食事エプロンに付く黒カビ防止策
つけおきをする
保育園から帰宅後すぐに、エプロンやタオルと言った布製品を、お湯を張ったバケツなどに洗濯洗剤を入れて漬け込みましょう。
汚れの多い場合は洗剤の代わりに重曹を入れたり、殺菌・消臭作用のあるティーツリーオイルを2滴ほど入れるのもおすすめです。
レンジや煮沸で消毒
帰宅後すぐに、水でゆすいだエプロンをレンジでチンしたり、鍋で茹でるのも殺菌作用として効果的です。
時間が無い場合は、軽く水でゆすいだ後、酢と水を入れた霧吹きでまんべんなく吹きかけて除菌しましょう。
衣類用抗菌消臭剤をかける
毎朝、ヌーラビオなどの抗菌消臭剤をかけておくと、次の洗濯まで抗菌作用が働いてくれます。
こちらは殺菌効果が99%以上ありながら安全性の高い消臭剤なので、赤ちゃんや子供の使うものにも安心して使えます。
食事エプロンの素材を見直す
黒カビができやすい素材としては、ナイロンでできた通気性の悪い生地や、二重構造になっており水分を含みやすい生地、乾きにくい厚めのタオル地や毛足の長い生地が挙げられます。
カビは湿度を好みますので、お食事エプロンには通気性に優れた薄めの生地がおすすめです。
黒カビが付いてしまった場合の除去法
煮洗い
鍋に湯を沸かし、重曹と中性洗剤と入れて30分ほど煮洗いします。
特に汚れの酷い部分には直接洗剤をかけて数分置いた後、鍋に投入します。
煮洗い後は、冷めるまでそのまま放置して、その後水洗いをして乾燥させます。
こちらは、完全に黒カビを除去することは難しいですが、何度も繰り返すことで徐々に目立たなくなっていきます。
但し、デリケートな素材やゴムを使った製品は劣化する恐れがあるので、じゅうぶんに注意しながら行ってください。
60度のお湯で漬け込む
水温を60度にしたお湯をバケツに入れます。
そこに酸素系漂白剤と重曹を加えてよく混ぜた後、1時間ほどエプロンを漬け込みます。
その後、すすぎ洗いをした後、もう一度中性洗剤で手洗いします。
こちらは、デリケートな素材や色柄物、動物系繊維には向いていませんので、素材表示をよく確認してください。
塩素系漂白剤は綿棒を使用
塩素系漂白剤を水で薄めたものを綿棒に付けて、黒いポツポツ部分のみに直接当てます。
そのまま30分程度放置して、その後漂白剤を付けた部分だけを揉みながら水ですすぎます。
塩素系漂白剤を使用しても、完全に黒カビを取り除くことはできませんが、何度か同じ手順で行うことによって色が薄くなり、目立たなくなってきます。
編集後記
お食事エプロンの材質はさまざまあり小まめに洗っても、どうしても縁取りしてあるところがカビやすいんですよね~。
ワタシは保育園で毎日使っていたので、つなぎ目のないシンプルなクルクル折り曲げることのできるソフトシリコンスタイが手間もかからず良かったです。
![]() ポケット付きシリコンエプロン リフレックスブルー
|