最近風邪をひきやすくなった、体がだるいなどといった症状が続いていませんか。
もしも風邪がなかなか治りにくくなっていたり、かかりやすくなっているのであればそれは免疫力の低下かもしれません。
免疫力とは?
体の中には外部から様々な病原菌やウイルスが侵入していきます。
そこで大きな働きをするのが「免疫力」なのです。
疫は「病気」、そして「免」はまぬがれるという意味で、病気から体を守る機能を指して、免疫力というのです。
日本人の死因の第一位は悪性新生物、つまりガンです。
体の細胞中の遺伝子がなんらかの原因で突然変異を起こすことでガンが発生します。
実は毎日人間の体の中ではガン細胞が発生しているのです。
その数、なんと毎日3,000~5,000個にも上ります。
しかし多くの人が発病しないのは免疫細胞がガンを死滅してくれるのです。
免疫力低下に伴う症状
免疫力は加齢やストレスによってどんどん低下していくといわれています。
特に免疫力のピークは20代でそれ以降低下してしまいます。
そのため風邪をひきやすくなったり、疲れや肌荒れ、また深刻な状況になるとウイルス感染、肺炎やガンなどといった生命にかかわる病気になる可能性があるのです。
また、アトピーや花粉症にもなってしまうのです。
免疫細胞を高めるためには?
免疫細胞の7割は腸で生成され、そして残りの3割は自律神経と言われています。
ですから、自律神経が弱まると風邪をひきやすくなったりしてしまうのです。
まず免疫細胞を元気にさせるためには腸内細菌が重要になってきます。
腸に存在する細菌はナチュラルキラー細胞をはじめとする免疫細胞を鍛えてくれます。
新しくできたリンパ球が、しっかりと悪い細菌を戦えるように腸内細菌が刺激を与えることで偽の攻撃を仕掛けます。
そのようにすることで実害のない攻撃を繰り返すことで免疫細胞が訓練され、そして一人前にウイルスを退治できるようになったら全身へと送られる仕組みになっています。
免疫細胞が私たちの体の中でトレーニングをしてるというだけで驚きですが、免疫細胞が強くなるためには、トレーニングをすればするほど強くなるわけなので、そのため腸内細菌の数だけではなく種類を増やすことで色々な攻撃に対処するトレーニングを行っていくことができるのです。
腸内細菌を増やすためには
腸は第二の脳とも言われるほど、神経細胞が集まっています。
しかし脳がすることのできない、食べ物の安全性を腸は行うのです。
脳が安全と受け入れた食物でも、体に害があると判断したものは腸が体に排出するように動かすのです。
その腸が元気な状態を保つためにも、腸内細菌は欠かせないのです。
ヨーグルトやその他の乳酸飲料を飲む。
ヨーグルトの中にも様々な乳酸菌を利用しているので、免疫機能を上げてくれるヨーグルトを選びましょう。
※関連記事:効果を知ってヨーグルトを賢く選ぶ
乳酸菌のエサとなる食物を食べる
オリゴ糖と水溶性の食物繊維が乳酸菌のエサとなり、それをエサとして乳酸菌が増加していきます。
オリゴ糖を多く含む食品には、玉ねぎ、キャベツ、アスパラガス、ニンニク、トウモロコシ、ジャガイモなどがあげられます。
そして、水溶性の食物繊維にはにんじん、ごぼう、納豆、ライ麦、大豆などがあります。
どの食品もスーパーなどで手に入れられやすい食材ですが、野菜をなかなか摂らなくなることで腸内環境も悪くなっていきます。
加工食品や食物添加物の多いものを避ける
保存料などの食品添加物は腸内細菌が減るかもしれないと考えられています。
特にソルビン酸という食材に含めておくと腐敗の進行を止める保存剤ですが、これらは細菌の増殖を抑えることが実験で実証されました。
発酵食品を食べる
チーズや漬物など、また麹(こうじ)菌など発酵食品には多くの菌が存在しています。
そのためそのような食品を取ることが腸内細菌の増加につながります。
きれい好きもほどほどに
土の中に存在する土壌菌は腸内細菌を増加する効果があるといわれています。
しかし、だからと言って土を口に入れて食べればいいというわけではありません。
そんなことをすればおなかを壊してしまいます。
しかし、あまりにも潔癖になりすぎて、体に入れても害がない程度の土壌菌まで殺してしまえば、免疫力が落ちてしまうのです。
ストレスを減らして腸内細菌を増やす」
腸内細菌は自律神経によっても生成されるとありますが、ストレスは心が乱れ免疫細胞の量が減少し病気になりやすくなるのです。
昔から「病は気から」というように、ストレスによって自律神経が乱れることによって、神経伝達物質のセロトニンが減少するのですが、この物質は脳ではなく腸で生成されています。
ですから、腸内環境が悪くなるとうつ病にもなりやすくなるのです。
毎日の生活で免疫力を高める
自分の免疫力が高いのか低いのかなかなか気づきにくいものです。
体調が悪い状態が続いているようであれば、免疫力が下がってる証拠です。
正しい生活リズムを持つこと、食生活をしっかりすること、お風呂などで体を温めたりエクササイズで体温を高めることも大事になってきます。
ストレスの多い毎日ですが、いかに上手にストレスと付き合っていくか、ストレスフリーな生活をしていくかを目指していきましょう。
自分の免疫力のレベルを知るために、最近では血液から「免疫力判定検査」というチェックができるようです。
健康診断では発見できない病気の予兆などにも見つかるかもしれませんし、免疫力を上げるための対策を早期から始めることができます。