生まれて間もない赤ちゃんにとって、母乳ほど栄養豊かで良い飲み物はありませんよね。だからこそ、母乳が出る間はできるだけ赤ちゃんに飲んでほしいと思うのは、親として当然の気持ちです。

ですが、誰かに子守りを頼んだ時や、職場復帰後の母乳育児は難しいと言った理由から、やむを得ず母乳を捨ててしまった経験を持つママも多いと思います。

ここでは、そんな悩みを抱えたママたちに是非活用してほしい「母乳の正しい保存の仕方」を紹介していきたいと思います。

母乳が赤ちゃんの良い理由

「赤ちゃんにとって、ママのおっぱいほど適したものはない」と言われるように、母乳には三大栄養素の他、ビタミンやミネラル、ホルモンや酵素と言った赤ちゃんの成長に必要な栄養がほぼ揃っています。

また、母乳にはママの体内に蓄積されている免疫物質や抗菌物質が含まれていたり、その時に流行っている感染症の抗体をいち早く作り出す能力を持っているため、まだ抵抗力のない赤ちゃんを細菌やウィルスから守ってくれる働きがあります。

それは、もし哺乳瓶の中に雑菌が繁殖してしまったり、家族が感染病にかかってしまったとしても、母乳から免疫を摂り入れている赤ちゃんはダメージを受けなかったり、受けたとしても少なく済むと言ったメリットもあるのです。

また、母乳には、食べ物をスムーズに消化させる働きのあるリパーゼ・アミラーゼと呼ばれる消化酵素や、消化吸収を促す働きのあるαラクトアルブミンと呼ばれるたんぱく質が含まれています。

こういった優れた栄養素が入った母乳で育つ赤ちゃんは、食事から効率よく栄養を吸収することができるため、胃腸が強く便秘が少ないと言ったデータも報告されています。

母乳を保存しよう

ママが仕事で外出していたり、赤ちゃんを長時間預ける時には、あらかじめ保存しておいた母乳があれば、いつでも赤ちゃんに飲ませてあげることが可能です。

ママの不在以外にも、乳腺炎により乳首が傷ついて授乳が困難であったり、ママが風邪でダウンしている時にも、母乳パックは便利に活用できるとあって、今や母乳育児のママには欠かせない授乳アイテムとなっているようです。

ちなみに、母乳の保存方法は、常温・冷蔵・冷凍に分けられており、保存できる期間はそれぞれ変わってきますが、どの保存方法にする場合にも、徹底した手洗いや密閉できる容器の準備や消毒、除菌が必要となってきます。母乳を保存する容器は、密閉できる耐熱性のある哺乳瓶かタッパー、または母乳専用パックがおすすめです。

中でも平たく薄めの母乳パックは、冷蔵や冷蔵庫内で保存しやすく、母乳を上から入れて下から注ぐなど衛生面にも優れていることや、母乳を入れる袋のサイズも40ミリ、80ミリ、100ミリ以外にも各種選べるので、忙しいママにとっては嬉しい配慮がいっぱいとなっているようです。

また、外出時などは、保冷剤を周囲に置いておくことで低温状態を維持することが可能です。

扱う際の注意点として、汚染を防ぐためにもパックをそのまま庫内に置かず、タッパーなどに入れてから保管することをご提案致します

正しい搾乳方法

母乳を搾る前に、手指や爪の中まで綺麗に洗うのはもちろんのこと、乳頭も除菌シートやお湯を絞ったタオルで拭いておくと安心です。

母乳を入れる容器ですが、滅菌済みの母乳パックについては必要ありませんが、哺乳瓶やタッパーなどは必ず消毒したものを用意してください。

おっぱいを搾る際は、ママにとって無理のない姿勢(立つか座る)で、容器を乳首の下あたりに固定した後、親指を乳房の上に人差し指を乳房の下になるように、それぞれ乳頭から2センチほど離れた場所に指を置きながら、圧迫したり力を緩めたりを数回行ってください。

その際、母乳が出てこなかったり痛みを感じる場合は、やり方が間違っているかもしれませんので、親指と人差し指を当てる位置を多少変えながら、圧迫を繰り返してみましょう。

最初は緊張もあってか、あまり出てこないかもしれませんが、うまく通ると母乳がポタポタとしみ出てきますし、オキシトシン反射が強く起こると白い筋となって母乳が飛び出してくるので、順調に母乳が出るようになったら左右各5回ほど繰り返しながら搾乳していきましょう。

搾乳を止める目安としては、母乳の落ちる速度が遅くなってきたり、溜まっていたであろう母乳を外に出しきったのが分かった時点で一旦ストップしてください。

保存方法

常温保存方法

搾乳後、容器に入れて常温保存した場合、室温が15度以下で24時間、25度以下で4時間は保存することが可能です。ですが、搾乳後30分以内に飲ませる予定のない時は、常温保存は止めて冷蔵または冷凍保存することをおすすめします

また、赤ちゃんに飲ませる時は、人肌くらいの温度になるように容器ごとぬるめのお湯で温めてあげましょう。

冷蔵保存方法

冷蔵保存は、常温よりも鮮度を長く保ち、冷凍よりも母乳の成分が守られると言ったメリットが挙げられます。4度以下の家庭用の冷蔵庫であれば3~4日は保存が利きますが、衛生面や鮮度などから24時間以内に使いきるのが望ましいと言われています。

また、保存する際は開閉ドア付近には置かずに、庫内奥などの温度変化の少ない場所に置くようにしてください。飲ませる時は常温時同様、湯煎で人肌までに温めてから与えるようにしましょう。

冷凍保存方法

冷凍保存は、温度変化の少ない庫内に置いた場合のみ約3か月の保存が利きますが、ドア開閉による温度変化などの考慮から、実際は2週間から1か月で使い切るように心がけてください。冷凍母乳の解凍方法としては、冷蔵庫に移して自然解凍させるか、水かぬるま湯のお湯を張ったボールの中に入れて解凍する方法があります。

その際、間違ってもレンジや直火で解凍させることは止めましょう。母乳の中の栄養素や酵素、免疫物質が壊れる可能性が高く、せっかく手間暇かけて保存した意味がなくなってしまいます。

また、解凍後の母乳は再び凍らすことはできませんので、一旦解凍したら24時間以内に使い切るか、もし余ってしまっても衛生面を考えて破棄するようにしてください

ちなみに、解凍した母乳は脂肪分が上に行ってしまうので、良く振ってから与えるようにしてください。