妊娠中は赤ちゃんを産むため体が刻々と変化しているので、体質が変わったように感じることがあります。美肌自慢だった人が乾燥肌になった、花粉症が治ったなど…。その中でかなりの人が経験しているのが妊娠中の便秘です。

トイレでいきむことがことすら不安になる妊婦さんは、赤ちゃんに影響があるものは避けたいところ。妊娠中でもできる便秘を改善する方法を探してみました。

 

妊娠中の便秘の仕組みを知ろう

 

女性は2人に1人以上の割合で便秘の悩みを抱えているといわれています。この割合は、妊娠中はさらに高まり、妊婦の7割が便秘に悩んでいるという調査結果もあります。妊娠前は快便だった人をも襲う、妊娠中の便秘の仕組みを調べてみました。

 

妊娠に必要なホルモンの影響

妊娠中は女性ホルモンの一つ、黄体ホルモン(プロゲステロン)が増加します。黄体ホルモンは体温を上げ乳腺の発達を促す妊娠を維持するのに欠かせないホルモンです。妊娠すると増え続け8~9ヶ月でピークになります。

黄体ホルモンは妊娠を継続するため、体内の水分量を維持しようとする働きがあります。この働きにより大腸からの水分再吸収が促進され、結果として便が水分不足を起こします。水分不足となった便は硬くなり、排泄しにくいものとなってしまうのです。

また、黄体ホルモンには子宮の収縮を抑える働きもあります。この働きにより、腸のぜん動運動が抑えられ便があっても排泄しにくくなってしまいます

 

水分不足

妊娠中は季節を問わず、水分不足になりやすくなっています。つわりなどで水分摂取量が減ることもあるでしょう。摂取した水分は、優先して赤ちゃんに回されますので母体の水分量は不足しがちになります。妊娠中の頻尿に悩む方は、トイレ回数を抑えるため水分摂取を控える傾向にあります。

水分不足の便は硬く排泄しにくくなり腸内にとどまりやすくなります。腸内にとどまっている便からはさらに水分が吸収され、さらに便は硬くなります。水分が不足すると便のかさも減ってしまうのも便秘の要因です。

 

子宮による腸の圧迫

妊娠中、大きくなる子宮は周辺の臓器を圧迫します。腸もその一つ。大きくなった子宮に押されることで、便の通り道が狭くなり出にくい状況になります。

 

運動不足やストレスによる影響

妊娠中は身動きがとりにくくなることもあり、運動不足になりがちです。特に、お腹に力を入れることを避けがちになります。当然、お腹の筋力は弱くなり、排便しにくくなってしまうのです。

脳と腸は密接な関係にあり、ストレスは腸の動きを鈍らせます。妊娠によるホルモンバランスの変化も精神不安定の原因になり、ストレスにつながります。

 

食事の影響

つわりや体重管理による偏食は、便秘につながっている可能性があります。便の主成分は食物繊維ですので、適度な食物繊維をとることが理想の便づくりにつながります。

 

クスリを頼らない便秘解消法

便秘の改善は腸の機能を向上させ、排便しやすい便を作ることがポイントです。

 

腸の運動を促進させる

寝起きに水をとって腸を刺激すると排便が促される可能性があります。運動は腸への刺激や筋力維持につながります。激しい運動ができない妊娠中はウォーキングやマタニティーヨガ、マタニティービクスなどがおすすめです。

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便秘に効果的な食品をとる

便秘解消といえば食物繊維。食物繊維は便をボリュームアップし、スムーズな排便を促してくれます。

食物繊維を豊富に含み便秘に効く食べ物として、こんにゃくやサツマイモ、柿、バナナ、ごぼう、大豆、海藻類などが知られていますが、妊娠中は食物繊維が豊富でミネラルもたっぷりな雑穀がおすすめです。玄米、そば、ひえ、あわ、黒米、キビ、押し麦など、いつものごはんに加えて炊くと簡単に摂取できます。

腸に悪玉菌が増えるとスムーズな排便を妨げ、においのきつい便やおならの原因になります

お腹の張りや腹痛、肌荒れなどの原因になります。善玉菌を増やすと悪玉菌は減りますので、ヨーグルトなど乳酸菌を含む食品や乳酸菌のエサとなるオリゴ糖を意識的にとるのもよいでしょう。

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ノンカフェインで大きな副作用もないハーブティーは、妊娠中におすすめです。タンポポ茶・カモミールティー・ローズヒップティー・フェンネル茶・マテ茶・プーアール茶・杜仲茶・ルイボスティー・ごぼう茶・黒豆茶・ミントティー・カモミールティーなどなど種類が豊富です。

単品でも複数を組み合わせてもよく、好みのものを探す楽しみもあります。ただし、ハーブティーの中には身体を冷やすなど妊娠中はデメリットともなる効果を持つものもあるので、事前に調べることをおすすめします。

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妊娠中でもできるストレス解消法を見つける

妊娠中は誰でもストレスがたまりやすいものです。このストレスは腸の働きを鈍らせ便秘の要因となるだけでなく、安産の妨げになる場合もあります。妊娠中でもできるストレス解消法を見つけて、快適な妊娠ライフを目指しましょう。

 

安心して使用できる薬もあります

妊娠中はできるだけ薬の服用を避けたいと思うかもしれません。しかし、しつこい便秘はきついもの。便秘は肌荒れや不快感、腹痛、痔などの原因になります。薬に頼らない方法を試してみても効果が感じられない場合は、我慢せず薬を服用することがおすすめです。

薬は薬局で簡単に手に入る市販薬を避け、産院などの健診先で処方してもらいましょう。出産に詳しい病院ならば、妊娠や胎児に影響が少なく安心して使用できる薬を把握しています。

 

まとめ

便秘を長く我慢することは体にも悪く、改善しにくくなる可能性があります。妊娠中の便秘は出産すると改善することが多くありますが、つらい便秘を妊娠中だから仕方がないと諦めるのではなく、適度な排便のある快適なマタニティーライフを楽しみましょう。