妊娠前には痔の兆候がなくても、出産をきっかけに痔持ちになる女性は決して少なくはありません。

お尻と言う場所なだけに、誰にも言えずにずっと我慢をしているママもきっと多いのではないでしょうか。ですが、産後の痔ほどそのままにしておくと厄介になるものはありません。

産後の痔は早期解決が大切です、今日からでもすぐに「産後の痔の対処法」を、あなたも試してみませんか。

産後になる切れ痔といぼ痔について

産後ママに多く見られる痔には、切れ痔といぼ痔が挙げられます。産後の身体は授乳のために体内の水分量が減りますが、水分不足によってカチカチに硬くなった便が肛門を通る際に裂けてしまうことを、切れ痔と言います。

切れ痔は進行すると肛門が狭くなる上に、肛門上皮には知覚神経が通っていることから、排便時に鋭い痛みが生じてきます。

そうなると、便意があってもつい我慢してしまうことが多くなり、結果便秘の慢性化に繋がってしまうのです。

そして、妊娠中の血行悪化や、出産時に長時間いきみ続けたことによる肛門への負担によって、痔核が外に出てきてしまうことを、いぼ痔と言います。

いぼ痔には肛門の外側にできる外痔核と、直腸の内側にきる内痔核がありますが、外痔核はいぼに違和感を感じたり排便時に痛みを感じやすい特徴があるのに対し、内痔核は見た目では分からない上に神経が通っていないので、初期は痛みを感じることができません。

そういった理由から内痔核は治療が遅くなり、悪化する頃には脱肛により出血や少しの刺激で鋭い痛みを感じるようになってしまうので、早期発見がとても大事だと言われています。

対策

便秘を改善する

授乳中は一日に約1Lの水分が、ママの身体からでていくと言われています。

おっぱいの分も考慮しながら、普段より多めの水分補給を心がけていきましょう。

うんちの約7割は水分でできているため、体内の水分が多くなると排便もスムーズになります。

痔を防ぐには、まず便秘にならないことが基本中の基本なのです。

血行を良くする

妊娠中は、赤ちゃんの成長とともに子宮が大きくなります。

大きくなった子宮が下腹部へ下がってくると直腸付近の血管を圧迫し、肛門がうっ血して痔核ができやすくなります。

痔は、肛門周りの血流の悪さが原因とも言われています。

お風呂で下半身をしっかり温めたり、軽い運動などで血行を良くするように心がけましょう。

育児や授乳で忙しい場合は、1日10分程度のストレッチでも身体を温める効果が期待できるので試してみて下さい。

食生活を変える

痔の再発や悪化を防ぐためには、毎日の食生活がとても大事になってきます。

規則正しい時間に栄養のバランスが行き届いた食事を摂ることで、便秘にならない身体作りから始めてみましょう。

便秘の改善には、便のカサを増してくれる植物繊維の野菜を多く取り、腸内環境を整えてくれる乳酸菌が大変おすすめです。

蛋白質の多い肉や魚類もバランス良く摂っていきましょう。

飲み物の内容を考慮する

切れ痔の予防には、水分補給を心がけることが大切ですが、授乳中のママの場合は何を飲むかも大変重要になってきます。

おっぱいを通じて赤ちゃんの身体にも入ることを考慮して、カフェインやアルコールは極力避けてください。

麦茶やハーブティは大変おすすめですが、どうしてもコーヒーや紅茶が飲みたい場合はノンカフェインの商品を選びましょう。

ママの水分不足が解消されることで、便秘対策の他にも母乳の出が良くなると言った利点も挙げられます。

但し、一度にたくさん摂りすぎると水中毒症の恐れもあるので、一度に摂る水分は適量にしましょう。

お尻を刺激せず、清潔に保つ

お尻を常に綺麗に保つことは基本ですが、清潔を気にかけるあまり強く拭きすぎたり洗いすぎないよう注意しましょう。痔の部分は皮膚がとても敏感になっているので、ペーパーで何度もこすると皮膚が擦られて炎症を起こしたり、傷口が悪化し慢性化する恐れがあります。

痔でデリケートになっている患部には、ウォシュレットやシャワーの温水で洗い流し、洗浄後は水分をきちんと拭き取りましょう。拭き取りを怠ると、肛門付近の皮膚が弱くなり、炎症からくる辛い痒みを引き起こす恐れがあります。

ドーナツクッションを使う

出産時の会陰切開の痛みを和らげるために、ドーナツクッションを使用するママは多いですが、これは痔の痛みにも効果があります。痔になると、授乳の際など硬い椅子に座る時に痛みを感じますので、ドーナツクッションを使用して肛門付近に刺激を与えないようにしましょう。

病院へ行く

痔は恥ずかしいと言う理由から、病院に行けない女性も大変多いようですが、これは全く恥ずかしいことではありません。病院に行くのをためらえばためらうほど、痔の症状は悪化して行きます。

「痔かもしれない」と思ったら早めに病院へ行き、早期発見に努めましょう。

どうしても恥ずかしい場合は、女性医師がいる肛門科をネットから探したり、女性専用の診察時間を設けている病院を選ぶことも視野に入れて検討してください。

最後に

痔にとって一番悪いことは、何も対処もせずに痔を放置しておくことです。切れ痔やいぼ痔は、決して治らない病気ではありません。

治る病気であると意識しながら、生活習慣に少しずつ変化を加えていきましょう。