普段の暮らしのなかでも、手先などを切ってしまったあとの傷が治る途中でかゆみを感じることがありますよね。

帝王切開をしたときの傷についても、順調に回復しているにもかかわらず傷口にかゆみを感じる方も多いようです。

ちゃんとした治療やケアを受け、きちんと消毒をしていても、かゆみを取ることはなかなかむずかしいことです。帝王切開をした傷自体に問題はなく、痛みがなくても、かゆみに耐えられず傷口をいじってしまうと、かえって膿んでしまったり再び出血してしまったりと悪化してしまうことも考えられます。

とはいえ、かゆみを我慢するのはとても大変なこと。帝王切開後の傷口のかゆみについては、どのように対処すればよいのでしょうか。

傷口の場所や体質にも注意しよう!

帝王切開の際の傷は、人によって少しずつ異なります。また、体毛がどの程度生えているかにも個人差があり、傷口がどのような状態にあるかも個人個人で違いがあるのです。そのため、ただかゆみだけを感じる人もいれば、傷口の跡の皮膚が盛り上がりケロイド状に変わってしまう人もいたりと、症状も千差万別です。

傷の治り方、違和感の感じ方についても人それぞれです。数ヶ月で気にならなくなる人もいれば、半年ほど経ってもまだちくちくするような違和感があるという人もいます。自分の体質がどのようなものか見極め、傷口の様子をこまめにチェックしながら、自分にとって効果的な対処法をとるようにしましょう。

どうしても蒸れやすいおなか。なるべく清潔に!

基本的にいつも服の下に隠れて見えないおなかは、蒸れやすい場所でもあります。特に暑い季節は要注意です。

蒸れてしまうと肌が荒れてかゆみを感じますし、傷にもよくありません。赤く腫れてしまったり、ひどいときには浸出液が出たりすることも。まずはなるべく通気性の良い服を身につけるようにして、傷口が蒸れてしまわないように気をつけましょう。

毛の生えている部分の傷には特に注意が必要です。跡がケロイド状に盛り上がりやすい場所でもありますし、毛の量の多い下腹部は下着などで蒸れやすく特にかゆみを感じやすいのです。傷周辺がそうして蒸れていると、不快感があるだけでなく、雑菌なども繁殖しやすくなります。傷口が化膿したりしてしまわないよう、濡れタオルでこまめに拭くなどして、なるべく傷口周辺を清潔に保てるようにしましょう。

症状がひどいときにはすぐに医師に相談を!

かゆみはとても不快で気になる症状のひとつですが、あまり深刻にとらえにくいのもまた事実です。

帝王切開後の傷口のかゆみについても、ただ回復途中の傷がかゆいというだけで病院にかかるのはちょっと……と考えてしまう方も多いのではないでしょうか。
もちろんちょっとした怪我が治りかけのときに感じるかゆみについて、あまり深刻にとらえないのは当然のことでもあります。ですが、帝王切開の傷は「ちょっとした怪我」とはいえません。

帝王切開後の傷口にかゆみを感じる原因はいろいろですが、帝王切開による傷口はほかの肌や切り傷にくらべてとてもデリケートなものです。我慢できずについうっかりかいてしまったときのリスクも、他の傷とはくらべものになりません。

先ほどご説明したように、帝王切開による傷口はどうしても蒸れやすい位置にできることが多いです。その結果、傷口が順調に回復せず、赤く腫れたり、血や浸出液が出たり、ケロイド状に盛り上がってきたり、なかなか傷口がふさがらないなどの症状が現れることも十分に考えられます。帝王切開後の傷口のかゆみは、こうしたトラブルの前兆である可能性もあるのです。

ですから、かゆみを感じる期間が長い・もしくは症状がひどいようなら、たかがかゆみと侮ることはせずにすぐ医師に相談するのが大切です。たとえば一カ月検診のときに産婦人科のドクターに相談してみるのもよいですし、形成外科や皮膚科など、ほかの病院にかかりつけの医者がいるならそちらを訪ねてみるのもよいでしょう。市販薬などを用いて自分で解決しようとせず、医者のちからを借りることをおすすめします。

なぜなら、産後の体は、自分で感じるよりもずっと体力を消耗しているからです。

自然分娩の場合には、三週間ほどはしっかり休み、それから徐々に体を動かしたりして本調子に戻していくというスパンで体力を回復させていきます。
帝王切開による出産でも、子宮をはじめとした母体にかかった負担は自然分娩の場合と同じです。傷口だけを見れば自然分娩の場合よりもさらに大きいですから、体への負担はそれだけ増えていると考えることもできます。

まとめ

帝王切開後の傷口にかゆみを感じるのはおかしいことではありませんが、ケアが必要な症状であるのもたしかです。症状がひどいときにはあまり無理はせず、専門の医師の診察を受けることを心がけましょう。