妊娠25週目、出産予定日まであと100日ほどというところです。赤ちゃんはまだふっくらした体形ではないものの、脂肪を少しずつつけ始めます。週を追うごとに成長していく赤ちゃんと、刻々と変化する妊婦さんの身体。妊娠25週目頃の様子を見てみましょう。

妊娠による身体への負担が現れてくる時期。辛い時には無理せずこまめに休憩を

お腹の中の赤ちゃんが大きくなるにつれ、母体にも様々な影響が現れてきます。妊娠初期はホルモンの変化などで悩まされていましたが、このころになると大きくなった赤ちゃんがお腹にいる事でお母さんの体内で腸や内臓が圧迫され血流が悪くなる事などから、初期とは違った影響が現れ始めます。

例えば息切れがしやすくなってきます。妊娠前に比べ、この時期の妊婦さんの血液量は1.5倍、肺の容量も増えてきます。お腹の赤ちゃんを養う為に母体は急激に変化していくので、その変化に伴いお母さんは少し辛い思いをする時期なんですね。

貧血や尿路感染症、痔、便秘などに悩まされる時期でもあります。貧血は食事で鉄分を摂取するよう工夫する事も大切ですが、注意していてもほとんどの妊婦さんがなってしまうものです。お医者さんと相談し、必要なら鉄剤を出してもらいましょう。

便秘や痔もひどい時には病院で治療が必要ですが、まずは「妊娠中は便秘や痔になりやすい」とあらかじめ注意し、食事や飲み物で対策してみるといいのではないでしょうか。ドライフルーツやタンポポ茶・黒豆茶・ごぼう茶などのノンカフェインのお茶が便秘に効果があります。ひどい便秘は痔の発症につながりますから、便秘の段階で軽減できるといいですね。ひどくなってしまったら、恥ずかしがらずに病院へ。

足がつりやすくなるのもこの時期です。ふくらはぎ辺りがつるこむら返りを頻繁に起こすような場合は、お風呂でふくらはぎをマッサージしたり寝る前に足首ストレッチで脚の血流を良くしたりして予防しましょう。カルシウム不足が原因の場合もあるので、食べ物・飲み物でカルシウムを摂る工夫も大切です。

妊娠中に糖尿病になる妊婦さんが一定数いるので、この時期に糖尿尿検査を受ける事ができます。期間は24週~28週の間なので、体調の良い時を見計らって検査を受けましょう。

歯周病がある方は、そのままにしておくと早産リスクが高まります。歯周病を防ぐ為に作り出されるサイトカインという物質が子宮を収縮させる働きをする為、早産につながりやすくなってしまうのです。この時期までに治していなかったという方は、安定期が終わる前に治してしまいましょう。歯周病治療は長くかかる場合があるので一日でも早く治療を始めた方がいいですよ。

妊婦さんの身体の見た目にも一つ大きな変化が起こる時期でもあります。今までなかった体毛が生えてくるのです。顕著なのがお腹。大きくなってきたお腹にけっこう目立つ長めの毛がふさふさと生えてきます。ちょっとショックを受けるかもしれませんが、お腹の中の大切な赤ちゃんを守ろうとする防衛本能が人間に備わっている為の変化です。出産後はいつのまにか抜けてなくなってしまいますからあまり気にせずに。どうしても気になる場合には、お肌が敏感になっているのでなるべくお肌に負担をかけない方法で除毛してくださいね。

赤ちゃんは聴力が完成し瞬きもできるように。おっぱいを飲む練習で指しゃぶりをする様子も見られる時期

24週頃からぐっと発達してきた聴力は、このころには完成ししっかりと音が聞こえるようになります。この時期の赤ちゃんが聞いている音といえば、お母さんの声と心音です。この時期には記憶や感情も芽生え始めてくるので、出産後に赤ちゃんがお母さんの胸辺りに抱っこされると安心して良く眠るのは、この時期に形成された聴力で聞いていた心音を芽生え始めたばかりの記憶で覚えていたため、かもしれません。とても神秘的ですね。

目にはレンズ部分ができ、眉毛やまつげも生えてきます。見た目にも赤ちゃんらしく変化していくのです。この時期になると、エコーで瞬きする様子が見られる事もあるようです。

口と唇の神経が鋭敏になり、産まれてすぐにお母さんのおっぱいを飲む為の準備が進みます。赤ちゃんが命を繋ぐ為の大切な働きです。初めての赤ちゃんを産んだお母さんは赤ちゃんがあまりにも上手におっぱいを飲むので驚く方も多いのですが、赤ちゃんはこの頃からお腹の中で指しゃぶりをして、おっぱいを飲む練習をしているんです。

鼻の穴も通って、肺呼吸の準備も着々と進んでいきます。お母さんのお腹の中に守られながら、産まれてから生きていく為の準備がどんどん進んでいくのがこの時期です。

働いているお母さんはそろそろキツくなってくる時期。母性健康管理指導事項連絡カードを活用しよう

劇的に進む自分の身体の変化と赤ちゃんの成長、うれしいい半面身体にとっては負担が大きい時期です。特に働いているお母さんにとっては、妊娠初期は乗り切れたのにここに来て辛くなってきたと感じられる場合があるかと思います。そんなときには、母性健康管理指導事項連絡カードというものを勤務先に提出する事で、通勤の緩和や休憩について配慮してもらえる場合があります。妊娠中に無理して倒れては大変ですから、辛い時には無理せずに。お医者さんに相談すれば発行してもらえますよ。

出産本番まであと3カ月。元気をキープして出産に臨む為、体調の変化を見逃さないようにしましょう。