妊娠28週目、いよいよ妊娠後期に入りました。出産まであと3カ月です。この頃の赤ちゃんは体長390~410mm、体重は1000~1300g。体長の伸びは緩やかになりますが、重さは順調に増えていきます。赤ちゃんがふっくらしてくるという事ですね。妊娠後期に入ったばかりの頃の赤ちゃんとお母さんの様子を見てみましょう。

赤ちゃんは肺呼吸の準備がほぼ完了。見た目も赤ちゃんらしくなる

この頃の赤ちゃんは以前から進んでいた肺の成長がほぼ完了、鼻と肺とを結ぶ呼吸器官もほぼ完成し、もし今産まれてしまってもなんとか自力で呼吸ができる位にまでなりました。肺が完成してきた証として赤ちゃんがしゃっくりする事があり、これはピクン・ピクンとした規則正しい胎動としてお母さんにも感じられます。赤ちゃんが呼吸できるようになってきたのだと思えば、胎動のうれしさもひとしおですね。五感の発達も著しく、光・味・音・匂いに対する感覚が敏感になります。眼球が動くようになるのもこの頃です。

見た目には、全身をびっしりと覆っていた産毛が抜けて肌が白くなめらかになってきます。産まれた直後の赤ちゃんは背中に産毛がけっこうあって、意外と毛深いんだなと感じるお母さんも多いと思います。でもお腹の中にいた頃はもっとたくさんの産毛に覆われていたのです。

なぜこのように産毛が抜けていくのかというと、産毛に頼らなくても体温調節ができるようになってきたからです。この頃、赤ちゃんの身体の断熱機能を果たしエネルギー元ともなる白色脂肪の蓄積が進んでくるため、産毛は必要なくなるというわけなんです。こうして赤ちゃんは誰もがイメージするような丸々としたかわいらしい見た目に変化していきます。

赤ちゃんが男子でも女子でも、生殖器の発達が進みます。男子であればお腹の中にあった睾丸が陰嚢の中へ移動完了する頃です。女子の陰唇はまだ未成熟、成長の真っ最中です。

お母さんは切迫早産に注意。出産準備の最終チェックをしよう

この頃から数週間はお腹の圧迫で胃の辺りが苦しいと感じるピークです。35週頃になると赤ちゃんが下に降り始めるので苦しさは解消してくるのですが、それまで数週間はちょっと苦しい思いをするかも知れません。
中には吐き気・胃痛・げっぷなどに悩まされる方もいるでしょう。これは「後期つわり」と言って、妊娠後期特有の症状。胃が圧迫されているため起こるものなので仕方ないものですが、苦しいのは事実。こうなったら食事は少量に分けて回数をふやす、消化の良いものを選んでよく噛んで食べる、食後すぐに横にならないなど、苦しさを緩和する対策をとって下さい。苦しいのは仕方ないとは言ってもやはりストレスになるもの、ストレスはお母さん本人が辛いだけでなくお腹の赤ちゃんにも影響します。なるべく強いストレスを感じなくて済むように工夫してみて下さいね。

このように食べられない悩みを持つお母さんがいる一方で、甘いものが無性にほしくて困るという方もいます。赤ちゃんが急ピッチで成長しているため、血中の糖が赤ちゃんに優先的に使われてお母さんは糖が不足してしまうのです。そのため甘いものがほしくなるのですが、食べ過ぎには注意。間食したい時にはバナナやヨーグルトを食べるなど、食べるおやつの種類を選びましょう。体重増加は週に300g、月に1~1.5kg程度が適正です。

血圧が高くなる時期です。正常の範囲内におさまってるなら問題ないですが、ひどくなると妊娠高血圧症候群と診断される場合があります。古くは妊娠中毒症と呼ばれていたもので、帝王切開での出産を余儀なくされたり、出産後まで後遺症に悩まされたりする事になってしまいます。血圧が高めと診断されたら食生活に注意し、お医者さんの指示を守りましょう。頭痛や目のかすみ、急な体重増加や手足・顔のむくみなどが気になるようなら要注意です。

多胎妊娠の場合はそろそろ管理入院が始まる時期です。また切迫早産と診断され入院が必要となる人も出てきます。このような場合、一度入院するとかなり長期間になるケースが多く、入院期間が2~3カ月、つまり出産までずっと入院という方も少なくありません。そうなると家の事もできませんし、出産準備がまだできていなくても自分では動けなくなってしまいます。体調に問題がなくてもあまり長時間の買い物などは控えたほうがいい時期に入っているので、妊娠・入院・出産の準備がすべて整っているか最終確認をしましょう。不足しているものがあったらそろえておかないと、すぐに日にちが過ぎていきます。後の心配がないように万全の準備を整えて下さい。

赤ちゃんがお腹の中にいてお母さんと同体でいるのもあとわずか。産まれてしまうとこの頃の事を懐かしく思い出すものなんです。できれば穏やかな気持ちで赤ちゃんと一緒にいられる日々を楽しんで下さいね。

バースプランを考えよう

病院にもよりますが、バースプランを提出すると希望を可能な限りかなえてくれる産院もあります。バースプランとはどのようなお産をしたいかという希望のことで、例えば立ち合い分娩をしたいとか、出産後に真っ先にしたい事などを考えて病院に伝えておくのです。すべての希望がかなうわけではありませんが、いざ出産のときはそれどころではありませんから、希望を考え病院と相談しておくと安心ですよね。もちろんご主人との打ち合わせも必要ですから、時間がある今のうちに考えてみてはいかがでしょうか。